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行政書士試験対策はどうすればいいのかなぁ...
一般知識は勉強範囲が広く、出題予想が難しいため、足切りを回避しながら最小の労力で得点を積み重ねられるかがカギとなります。
そこで重要となるのが、むやみやたらな勉強ではなく
- 3つの分野別にわけ、それぞれ適した試験対策(勉強法)
をとりいれることが行政書士の一般知識を攻略するコツです。
行政書士における一般知識の難易度
行政書士における一般知識の難易度は
- 易しい
です。
ポイント
- 難易度は易しいが、勉強範囲が広く、重点出題箇所の予測しにくいのが特徴
- 雑学検定やクイズの要素が強いため、一般知識に関しては参考書や過去問を使った学習は非効率
- 日頃から新聞やニュースに触れて、 広く浅い一般教養知識を身につけるよう意識すること
出題数と配点
出題数と配点
- 政治・経済・社会は例年7問で配点が28点
- 情報通信・個人情報保護法は例年4問で配点が16点
- 文章理解は例年3問で配点が12点
一般知識攻略の注意点は足切り
一般知識における最大の課題は
- 足切り
が存在することです。
一般知識分野での最低基準点(足切り)は4割(6問、24点)となっています。
行政書士における一般知識の出題範囲と出題傾向
一般知識の出題範囲
- 政治・経済・社会
- 情報通信・個人情報保護法
- 文章理解
政治・経済・社会の出題傾向
いわば、政治・経済分野の世界史と言える内容なんだな。
ポイント
- 世界各国の政治体制の歴史や現在の国際情勢などが出題される
- しかも、過去から現在までの金融情勢の動向についてまで幅広い知識が求められる
- 時事問題の対策も必須
情報通信・個人情報保護法
ポイント
- 新しい通信技術や用語、セキュリティ関連について出題される
- 行政手続きについてもオンライン化が推進されているため、関連する内容を押さえておくべき
文章理解
評論文を読み、論旨を把握させる問題、穴埋め問題、並べ替え問題が出題されるんだな。
ポイント
- 文章理解は論旨を的確に把握し、矛盾の無い文章を構築する能力が問われる
行政書士の試験では一般常識はあまり時間をかけすぎないこと
行政書士試験に一般知識が存在するのは行政書士が時勢に遅れないようにするためです。
しかし、56点の配点しかないため、時間をかけたとしてもさほど大きな得点は見込めません。
一般知識に大切な時間をたくさん使うよりも、行政書士試験の本丸の民放・行政法など法令科目に注力しましょう。
ポイント
- 一般知識科目はあくまで足切りの回避程度の対策で問題ない
行政書士の一般知識における勉強法のコツ
具体的にどんな勉強をすればいいんだろう...
一般知識対策は、新聞やニュースに日頃から触れ、多く新鮮な情報を仕入れることが原則です。
一般知識攻略のコツ
- 政治・経済・社会を攻略
- 情報通信・個人情報保護法を攻略
- 文章理解を攻略
政治・経済・社会の勉強法
政治・経済・社会は、昨今の社会問題等に関する問題が出題されます。
そのため、テレビや新聞などで話題のニュースや時事ネタにアンテナをはっておくことにつきます。
テレビや新聞などで情報収集する時間がない時は
- テレビや新聞などで情報収集する時間ないなら、資格試験研究会編の速攻の時事(実務教育出版)を使用し、話題のニュースや時事ネタを確認すべき
- 公務員試験対策用本だが、一般知識を問う問題が行政書士の試験と相性が非常に良い
- 内容も充実しており、コンパクトに話題が要約されているため、大いに参考になる
情報通信・個人情報保護法の勉強法
ポイント
- 新聞やニュースなどに触れることで対策が可能
- 情報通信は「クラウド」や「LTE」などの情報通信分野の語句を利用した問題が多く出題される
- 個人情報保護法は、行政法のテキスト(特に、行政手続法)を活用し、民間や行政が保有する情報の違いや、情報の保護と公開のプロセス・規定を整理すればOK
文章理解
国語の対策は活字をとにかく読むことを意識することなんだな。
ポイント
- 文章理解の対策法はとにかく活字を読むこと
- センター試験の過去問(大問1、評論文)などを活用して多くの文章にあたる
- 新聞の社説を読み、内容を理解することも効果的
- 余力があれば、内容を要約できるまでに習熟を重ねておくとより望ましい
行政書士の一般知識過去問にチャレンジ
注意
- 文章理解は著作権の関係上、紹介できないため割愛しています
政治・経済・社会の過去問:平成30年問47改題
2017年11月から始まった新しい外国人技能実習制度に関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものはどれか。
- ◯:新しい制度が導入されるまでは、外国人の技能実習制度は、専ら外国人登録法による在留資格として定められていた。
- 技能実習の適正な実施や技能実習生の保護の観点から、監理団体の許可制や技能実習計画の認定制が新たに導入された。
- 優良な監理団体・実習実施者に対しては、実習期間の延長や受入れ人数枠の拡大などの制度の拡充が図られた。
- ◯:外国人技能実習制度の円滑な運営および適正な拡大に寄与する業務を、国際協力機構(JICA)が新たに担うことが定められた。
- 外国人技能実習制度の適正な実施および外国人技能実習生の保護に関する業務を行うため、外国人技能実習機構(OTIT)が新設された。
ポイント
- ホットな時事問題は出題されやすい傾向にある
- 国内・海外問わず、政治・経済情勢については常にアンテナを張っておくべき
情報通信・個人情報保護法の過去問:平成29年問57
情報公開法制と個人情報保護法制に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
- 行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律は、国・地方公共団体を問わず、等しく適用される。これに対し、情報公開法制は、国の行政機関の保有する情報の公開に関する法律と地方公共団体の情報公開条例の二本立てとなっている。
- 行政機関の保有する情報の公開に関する法律は、国・地方公共団体を問わず、等しく適用される。これに対し、個人情報保護法制は、国の法律と地方公共団体の条例の二本立てとなっている。
- 情報公開法制・個人情報保護法制に基づく開示請求については、法定受託事務に関する文書・情報の場合、地方公共団体が当該文書・情報を管理している場合においても、主務大臣がその開示の許否を判断する。
- 個人情報の訂正請求に対する地方公共団体による拒否決定について、地方公共団体の個人情報保護に関する審査会が示した決定に不服のある者は、国の情報公開・個人情報保護審査会に対し審査請求をすることができる。
- ◯:国の行政機関の長は、国に対する開示請求に係る文書に、国・地方公共団体等の事務または事業に関する情報が含まれており、監査・検査など当該事務事業の性質上、公開によりその適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるときには、その開示を拒否することができる。
正解は⑤です。
ポイント
- 不服審査や行政手続きの観点から行政法と密に関連しているため、行政法の強化が一般知識にも繋がる
まとめ
一般知識科目は、問題自体は決して難しくはないものの、その対策は非常に難しいです。
この科目の突破のコツは、常に知識をアップデートし(「政治・経済・社会」「情報通信・個人情報保護」)、物事を論理的に考える(「文章理解」)ことです。
広く、浅く多分野の情報を仕入れておくことが肝要です。