7つの中小企業診断士独学合格ノウハウ
中小企業診断士の模試は実力試しに使うものだよね?
良い点数とれなかったら落ち込みそうだ...
実力試しはもちろん1つの使い方なんだ。
ただ、中小企業診断士で模試を受けるのはそれ以外の目的があることも知っておくべきなんだな。
中小企業診断士試験の模擬試験は多くの受験校で開催されています。合格のためには模試をうまく活用することが重要です。この記事では模試を活用するメリットや注意点を紹介していきます。
中小企業診断士で模試を使う上で注意したい4つのポイント
模試ってただ実力試しに使えばいいってわけじゃないのか...
何に注意すればいんだろう...
中小企業診断士で模試を使う際に注意すべきことが4つあるんだ。
4つのポイントを知った上で模試にのぞめば、合格に向けた価値ある勉強となるはずなんだな。
模試を実力試しのためだけに受験するのは時間と模試代のムダと言っても大げさではありません。
模試の点数で一喜一憂することが容易に想定されるため、点数が悪かった場合には勉強するモチベーションが低下してしまうなど悪影響さえ及ぼす可能性もあります。
だからこそ、なぜ模試を使うのか目的をしっかりと理解しておくことが必要です。
4つのポイント
- 模試の結果は中小企業診断士試験の合否に何にも関係しない
- 法改正や最新情報をしっかり暗記
- 模試は復習が大事
- タイムマネジメントの確認
模試の結果は中小企業診断士試験の合否に何も関係ない
模試の点数で一喜一憂しちゃいそうで...
もし点数が低かったら心折れてしまいそうだ...
実力を試す機会が模試一喜一憂することは問題ないんだ。
覚えておいて欲しいのは、特に成績が悪かったからと言って落ち込む必要ないということなんだな。
模試の結果がそのまま試験の合否に結びつくことはありません。
模試の結果は
- あくまで現時点での実力
です。
もし下位だったとしても、その後の学習によって挽回することは十分可能です。
ポイント
- 試験2ヶ月前に受けた模試で合格可能性がEランクでも、挽回して1次試験合格する人も多数いる
- だから、模試の結果が悪かったからといって、やる気をなくしたり、諦めたりする必要はない
- むしろ、自分が理解できていないポイントが浮き彫りになったので対策がしやすいと考えるべき
法改正や最新情報をしっかり暗記
法改正や最新情報の問題は必ず暗記すべきなんだ。
模試で出た問題は暗記しておくと、本番でプラスαの得点につながる可能性が高くなるんだな。
模試を受けることのメリットとして
- 最新の情報に基づいた問題に取り組める
点です。
ポイント
- 法改正や国の施策が変更や新たに実施されるものなどは試験問題として取り扱われやすい
- しかも、これらに関する問題は知っているかいないかで解答できるかどうかが決まることが多い
- 法改正や最新問題はヤマ当て予想として各社模試で出題するため、覚えておくとプラスαの得点につながりやすい
復習が大事
一喜一憂するだけでやりっぱなしにしちゃいそうだぁ...
独勉クン、よく分かっているんだな。
模試を受けた後にやるべきはどの論点が理解できていないのかを浮き彫りにし、復習することなんだ。
ポイント
- 得点に一喜一憂するのではなく、どこが理解できていないのか客観的に振り返るためのツールとして使うべき
- 弱点部分を中心に学習スケジュールへ組み込んで対策することができれば合格可能性は格段に向上する
タイムマネジメントの確認
タイムマネジメントの確認はなぜ必要なんだろう...
試験本番は緊張することは間違いないんだ。
模試を使って事前にシュミレーションしておいた方が普段の力を100%発揮しやすくなるんだな。
模試を受験する最大の目的は
- タイムマネジメントの確認
です。
模試は中小企業診断士試験本番のタイムスケジュールで実施されるため、同じ環境で取り組むことができます。
科目ごとの時間、休憩時間の使い方、昼食に何を食べるか、間食は必要か、シャーペンやマーカーは何がいいかなど、細かいところまであなたが気になることは全てシミュレーションしましょう。
ポイント
- 時間制限が厳しい1次試験の財務・会計や2次試験の各事例に関しては、絶好のシミュレーションの機会
- 模試を使ってしっかりした事前準備によって、本番で落ち着いた状態でのぞめる
中小企業経営・政策は模試が貴重な問題演習の場
中小企業経営は過去問が使えず、白書中心の勉強となるから問題演習量が少なくなりがちだから、模試で出た問題は実力を養成する貴重な機会なんだ。
一次試験の中小企業経営・政策は毎年出題内容が更新される科目のため、過去問を使用した問題演習が十分できません。
模試は当該年度の試験範囲である白書から出題されるので、貴重な問題演習の場として活用すべきです。
ポイント
- 中小企業経営・政策は完全な暗記問題だが、テキストや白書を読むだけでは覚えるのは困難
- 模試の問題を何度も繰り返すことで、自然と内容が定着していく
- だからこそ、模試の問題は何度も繰り返すべき
中小企業診断士一次試験の模試徹底活用法は2つ
模試の注意点は分かったぞ〜。
一次試験で他に注意すべところってあるんだろうか...
一次試験の模試を受ける際には、問題を論点別に振り返る、選択肢ごとに振り返る、間違えた論点はテキストでもう一度復習の3つの活用法を知っておくと、模試を受けた効果を最大限に高めることができるんだな。
繰り返しになりますが、模試で重要なことは
- 復習
です。
ただ、闇雲に模試の復習をしても時間をムダに使うだけとなってしまいます。
ちょっとしたことですが、模試を徹底的に活用するための復習の仕方を知っておくだけで最大限の効果を得られるようになります。
3つの模試徹底活用法
- 問題を論点別に振り返る
- 選択肢ごとに振り返る
問題を論点別に振り返る
論点別に振り返ることが重要なのかぁ...
過去問の学習と同じ考え方でいいってことなのか。
独勉クン、鋭いね。
過去問の勉強方法を模試にもあてはめるだけなんだ。
論点別に振り返ると苦手分野が浮き彫りになってくるはずなんだな。
メモ
- 各問題を論点別に分けて振り返るために、論点別に正答率を出してみると自分の得意な論点、苦手な論点がはっきりと見えてくる
- 論点別の得意・不得意を把握できれば、試験までの有効なスケジュールを立てやすい
- どこが苦手なのかを理解して、その論点に重点的に取り組むなど意味のある計画であることが重要
選択肢ごとに振り返る
論点別だけでなく、選択肢ごとに振り返る必要があるのか...
実力試しで模試を受けようと思っていた自分が恥ずかしい....
あくまで自分の弱点を把握するツールが模試なんだ。
選択肢ごとに理解できていたかまで分解して振り返ると、深い理解につながるんだな。
メモ
- 当てずっぽうで正解してたからOK!では模試を受ける意味がない
- 選択肢一つひとつを精査して、何が間違いなのか、どうすれば正しくなるのかなど考える
- すべての問題を振り返るのは困難なので、重要論点や自分が苦手とする部分を重点的に振り返るべき
中小企業診断士二次試験の模試活用法は3つ
一次試験はマークシートだから復習の仕方はよく理解できたけど、二次試験だと同じような復習方法はあてはまらない気がするんだけど...
どうすればいいんだろう...
一次試験と二次試験では復習方法が異なるんだ。
二次試験は紙上のコンサルティングと言われているんだけど、復習も同じで仮説と検証がしっかりできているかがとても大切なんだな。
中小企業診断士の実務では、ヒアリングや現状分析から何が課題でどのような解決策が必要なのかを仮説そして検証しながら、経営上課題解決をはかります。
出題された事例企業の経営課題を解決をはかるという意味では二次試験も同じです。
そのために、自分なりに模試に挑むにあたって
- 仮説をもって挑み、その検証・結果から次への改善策を導き出すプロセス
を意識して学習できるかがポイントとなります。
4つのポイント
- 目的をもってのぞむ
- 相性があるので得点がとれなくても心配しない
- 全体のストーリーがみえているか
目的をもってのぞむ
どんなポイントを確認したいのかなど目的をもってのぞめると二次試験の模試を受ける効果が10、20倍にも高まるんだな。
一次試験のマークシートとは違い、二次試験は筆記試験では明確な回答が何か分からないブラックボックスな世界です。
問題演習量をこなせば実力がつくわけではないからこそ、自らどんなプロセスを強化するのか目的をもってのぞめるかどうか仮説検証スキルが求められます。
メモ
- 与件文の読み込みと解答作成の時間配分を確認する、設問の題意から外れていないか、解答は因果関係で結ばれているかなど、目的を必ず設定すべき
- 模試を受ける目的を明確にすれば受験後に本当にできたのかどうか検証が可能となり、コンサルティングで必要なPDCAを回せるようになる
相性があるので点数がとれなくても心配しない
二次試験の模試で点数とれないと一次試験以上にヘコミそうな気がする...
点数が低くてもヘコむ必要は全くないんだ。
二次試験直前の模試の点数がD判定でも本試験で合格することは珍しいケースじゃないほどなんだな。
予備校によっては独自の解答手順を設定しており、それを習っていないと導き出すのが難しい解答も存在します。
模試を受験する専門学校との相性もあるので、二次試験の模試と本試験結果の相関性は低い傾向にあります。
模試はあくまで模試で本番ではないため、点数が取れないからといって、なんら落ち込む必要は全くありません。
重要なことは
- 自分で設定した目的に対する仮説検証
による改善ができているかどうかです。
ポイント
- オールD判定からストレート合格する受験生も多くいる
- 模試は良かったけど不合格になってしまう場合もよくある現象
- 受験校によってはランキングが発表されたりもしますが、必要以上に結果に惑わされないようにすべき
事例全体のストーリーがみえているか
自分で目的をもつことが重要なのは分かるけど、全体として何かチェックポイントとしてもっておくべきことってあるんだろうか...
事例全体のストーリーがしっかりと把握できているかどうかは二次試験を突破する上ですごく重要なポイントになるんだ。
どんな経営課題を抱えているのか、その背景など、大枠で事例企業の抱える問題と内情を把握できるとミスの少ない解答となるんだな。
二次試験の模試では解答よりも
- 全体のストーリーをしっかり捉える
ことを意識すべきです。
事例全体の流れをつかめないままに解答にこだわっても、方向性がみえていないため的外れな解答となります。
裏を返せば、全体のストーリーを正しくとらえる力が付けば、おのずと的外れな解答をする可能性が低くなり、大きなミスを減らせます。
だからこそ、初見の問題である模試では事例全体を俯瞰して、ストーリーをとらえるトレーニングをするべきです。
メモ
- 二次試験で大切なのは、大きなミスをしないこと
- 的外れな解答で大きく点を失うと挽回は困難
- そうならないために、事例の流れ、ストーリーをつかむトレーニングを模試で行うべき
【2022年最新情報】中小企業診断士のおすすめ公開模試の一覧(スタディング・LEC・大原・TAC)を紹介
模試を実施している学校でどこがあるんだっけ...
どの学校も会場受験にあわせて自宅受験が可能だから、時間の融通も効かせやすいんだな。
中小企業診断士のおすすめ公開模試は
- スタディング・LEC・大原・TAC
の4社をおさえておけば十分です。
中小企業経営・政策の演習量を確保を考えると、全ての学校の公開模試を受験しておくのが一番おすすめです。
模試の内容に大差はないため、全ての公開模試を受験できない場合は、受験可能な日程から選択しましょう。
学校名 |
日程 |
金額 |
公式HP |
スタディング |
自宅受験(通信) |
4,290円 |
|
LEC |
6月25・26日(自宅受験可) |
5,500円 |
|
大原 |
6月(自宅受験可) |
5,000円 |
|
TAC |
7月2・3日 |
7,000円 |
ポイント
- 中小企業経営・政策の演習量確保を考えると、大原・LEC・TACの3社全ての公開模試受験がおすすめ
- 内容に大差はないので、難しいなら都合のよい日程の公開模試を選択すればOK
まとめ
中小企業診断士試験は出版されている実践問題集なども少ないのが現状です。よって模試は貴重な実践の場となります。特に独学の方にとっては唯一の答練の場と言ってもいいでしょう。
ただ、何度も繰り返しますが、「とりあえず受けてみる」という姿勢ではお金と時間の無駄になってしまいます。なぜ受験するのかという目的を明確にしたうえで、受験後には振り返り・復習を行うことが大切です。
また、こちらも繰り返しですが、模試の結果が悪くても落ち込む必要は全くありません。むしろ、自分の課題が明らかになったことを喜ぶべきです。
課題が明確になれば対策を立てることができます。その対策を本番までにきちんと実行できれば、模試の結果に関わらず合格できるはずです。
ぜひ、この記事を参考に模試を有効に活用してください。