良い点数とれなかったら落ち込みそうだ...
ただ、行政書士で模試を受けるのはそれ以外の目的があることも知っておくべきなんだな。
行政書士試験の模擬試験は多くの受験校で開催されています。合格のためには模試をうまく活用することが重要です。この記事では模試を活用するメリットや注意点を紹介していきます。
この記事の監修行政書士
あくつ行政書士事務所
阿久津 和宏
- 行政書士(第20130896号)
- 小規模事業主向けの書類作成・コスト削減(FP業務)・資産保全(FP業務)による手取りを最大化するお手伝いをしております。
行政書士試験に合格したいなら模試は受けないよりも受けた方がいい理由
お金もかかるし、無理に受けなくてもいいのではとも思ってしまう...
模試を受けるデメリットは多少の費用がかかる程度なだけです。
むしろ、
- 学習や理解度確認のペースメーカーとなるため勉強へのモチベーションを保てる
- 受験後の自分の強み・弱みを客観的に分析してくれる
- 行政書士試験の研究や分析にノウハウによる予想問題が手に入る
など模試を受けることは数々のメリットしかないため、行政書士試験に合格したいなら公開模試は受けないよりも受けた方がいいことは間違いありません。
ポイント
- 模試は手当たり次第に受けるのではなく、復習と何度も解き直しをすることが大切
- 受けっぱなしにしないことが重要
- 一度問われた内容は、確実に正解できるようにすることが大切
- 一度問われた内容については、理由が分かるようにしておくことで更に理解が深まる
模試は何回受けるべき
何回くらい受けるのが一番効果的なのか...
自分の客観的なデータ蓄積によって、弱点論点の進捗状況を明確化が可能となるため、模試の受験回数は4〜6回ほど受けるのが望ましいです。
回数が多ければ多いほどデータを豊富に蓄積できるため、
- 模試の結果により、自身の理解度が深まっているのかどうかが明確になる
試験対策の精度を格段に高められます。
ポイント
- 複数回受けるとその分費用はかかるが、行政書士試験対策の精度が高められる
- ただし、手当たりしだいに模試を受けるだけでは意味がない
- 一度問われた内容は、確実に正解できる・理由が分かるよう理解を深めることが大切
行政書士で模試を使う上で注意したい4つのポイント
だから、復習こそが模試の醍醐味なんだな。
- 自分の理解度の確認・弱点のあぶり出しが模擬試験
- 行政書士として必要最低限度の知識を有しているかの証明が本試験
と両者の目的の違いをしっかりと理解し、自分の弱点を発見とそれを克服するツールとして模試を上手に活用することです。
さらに、模試で発見できた弱点を補強したら、その後は、過去問で該当する内容や論点を重点的に学習することが、苦手分野の克服・強化につながります。
4つの注意ポイント
- 模試の難易度は高い場合が多いので、点数結果は行政書士試験の合否には何も影響しない
- 法改正や最新情報はしっかり暗記すること
- 復習が模試のなかで一番大事
- タイムマネジメントの確認にも使うべき
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模試の難易度は高い(難しい)ので点数(結果)は行政書士試験の合否に何も影響しない
もし点数が低かったら心折れてしまいそうだ...
覚えておいて欲しいのは、特に成績が悪かったからと言って落ち込む必要はないんだな。
模擬試験の多くは、弱点のあぶり出しが模試の主な目的となるため、問題の難易度は高く、中途半端な理解では正解しにくい出題の仕方をわざとしています。
そのため、模試の結果がそのまま試験の合否に結びつくことはありません。
模試の結果は
- あくまで現時点での実力
です。
そのため、点数に一喜一憂するのではなく、あくまで間違った問題や論点に対する正確な理解に努めることが重要です。
ポイント
- 試験2ヶ月前に受けた模試で合格可能性がEランクでも、挽回して1次試験合格する人も多数いる
- だから、模試の結果が悪かったからといって、やる気をなくしたり、諦めたりする必要はない
- むしろ、自分が理解できていないポイントが浮き彫りになったので対策がしやすいと考えるべき
法改正や最新情報はしっかり暗記
模試で出た問題は暗記しておくと、本番でプラスαの得点につながる可能性が高くなるんだな。
模試を受けることのメリットとして
- 最新の情報に基づいた問題に取り組める
点です。
ポイント
- 法改正などは試験問題として取り扱われやすい
- しかも、これらに関する問題は知っているかいないかで解答できるかどうかが決まることが多い
- 法改正や最新問題はヤマ当て予想として各社模試で出題するため、覚えておくとプラスαの得点につながりやすい
- 一般知識は対策が難しいため、模擬試験の活用がおすすめ
復習が大事
模試を受けた後にやるべきはどの論点が理解できていないのかを浮き彫りにし、復習することなんだ。
何度もお伝えしている通り、模擬試験を受ける最大の目的は、あなたの弱点を明確化し、実力を強化することです。
そのために、全ての問題・選択肢の見直しがベストですが、最低限、間違えた問題や選択を迷った問題は、必ず復習し間違えた理由や迷った理由を明確にし、正しい考え方を理解しておくべきです。
ポイント
- 得点に一喜一憂するのではなく、どこが理解できていないのか、客観的に振り返るためのツールとして使うべき
- 弱点部分を中心に学習スケジュールへ組み込んで、対策することができれば合格可能性は格段に向上する
タイムマネジメントの確認
模試を使って事前にシュミレーションしておいた方が、普段の力を100%発揮しやすくなるんだな。
本試験は60問を180分で解かなければならず、単純計算で
- 1問にかけられる時間は3分
です。
しかも、問題の難易度や見直しの時間を含めると、実際に回答にかける時間はさらに短くなります。
模試は本試験と同じ構成となっているため、本番のリハーサル(時間配分・回答順番)に最適です。
模試は行政書士試験本番のタイムスケジュールで実施されるため、同じ環境で取り組むことができます。
科目ごとの時間、休憩時間の使い方、昼食に何を食べるか、間食は必要か、シャーペンやマーカーは何がいいかなど、細かいところまであなたが気になることは全てシミュレーションしましょう。
ポイント
模試の徹底活用のポイントは2つ
一次試験で他に注意すべきところってあるんだろうか...
繰り返しになりますが、模試で重要なことは
- 復習
です。
ただ、闇雲に模試の復習をしても時間をムダに使うだけとなってしまいます。
ちょっとしたことですが、模試を徹底的に活用するための復習の仕方を知っておくだけで、最大限の効果を得られるようになります。
メモ
- 問題を論点別に振り返る
- 選択肢ごとに振り返る
問題を論点別に振り返る
過去問の学習と同じ考え方でいいってことなのか。
論点別に振り返ると苦手分野が浮き彫りになってくるはずなんだな。
模試の問題を論点別に振り返り、実際の問われ方(アウトプット)を確認し、なぜ間違えたか(正解したか)、について、根拠をはっきりさせましょう。
どの分野が苦手なのか、または、得意なのかについて分析し、高得点が期待できる分野・期待できない分野を整理し、今後の戦略立案に活用しましょう。
ポイント
- 各問題を論点別に分けて振り返るために、論点別に正答率を出してみると自分の得意な論点、苦手な論点がはっきりと見えてくる
- 論点別の得意・不得意を把握できれば、試験までの有効なスケジュールを立てやすい
- どこが苦手なのかを理解して、その論点に重点的に取り組むなど意味のある計画であることが重要
選択肢ごとに振り返る
実力試しで模試を受けようと思っていた自分が恥ずかしい....
選択肢ごとに理解できていたかまで分解して振り返ると、深い理解につながるんだな。
ポイント
- 当てずっぽうで正解してたからOK!では模試を受ける意味がない
- 選択肢一つひとつを精査して、何が間違いなのか、どうすれば正しくなるのかなど考える
- すべての問題を振り返るのは困難なので、重要論点や自分が苦手とする部分を重点的に振り返るべき
行政書士合格者に聞いた模試の感想
生の声を聞けると参考になるのになぁ...
クラウドワークス(クラウドソーシング)と呼ばれるネットサービスを使って行政書士として独立して活動している人に実務補習の感想を寄稿していただきました。
リアルな声となっているので、参考にしてみてください。
・費用は高いが、問題の質や解説、受験後の分析等に優れ、特段の事情が無い限り、利用すべき
・難易度が高い分、不十分な理解では太刀打ちできず、理解度の確認ができる
・問題の構成が本試験に準じており、本番のシミュレーションができる。できる限り本番と同じ環境(開始時間・静かな場所)で行うと、本番では多少落ち着いて受験できる。
模試の活用方法は、法改正などの最新情報や現時点での実力を明確にするはもちろん、本番のシュミレーションができるのも大きなメリットの1つです。
本試験はやり直しが効かない一発勝負の試験なため、張りつめた緊張感の中で問題を解くと、普段ならあり得ないミスが普通に起きます。
模試(通信講座を利用)を受験していたため、
- 開始・終了、そして退席可能時間を本試験と同じにする(例え時間が余っても、退席可能時間までは終了しない)
- 受験場所を大学の図書館というように静かな場所にする
- 本番で使うものと同じ筆記用具(鉛筆)にする
など、できる限り本番に近い条件で模試を受験しました。
文房具はいつもより3本程度多めに持っていく、5分前行動など早め早めの行動を心掛けるだけなど、模試でシュミレーションによって、問題を解く以外での精神的心配をゼロにできました。
これによって、本番では余計な心配をすることなく、自分の力を100%の発揮だけに専念できた結果、行政書士への合格が叶いました。
口コミ収集先クラウドワークスにて模試の体験談を依頼
まとめ
問題を論点別、選択肢ごとに振り返りながら復習すると実力をメキメキつけられるんだな。
行政書士試験における模試は貴重な実践の場です。
特に独学の方にとっては唯一の答練の場となります。
ただ、何度も繰り返しますが、「とりあえず受けてみる」という姿勢ではお金と時間の無駄になってしまいます。なぜ受験するのかという目的を明確にしたうえで、受験後には振り返り・復習を行うことが大切です。
また、こちらも繰り返しですが、模試の結果が悪くても落ち込む必要は全くありません。むしろ、自分の課題が明らかになったことを喜ぶべきです。
課題が明確になれば対策を立てることができます。対策を本番までにきちんと実行できれば、模試の結果に関わらず合格できます。
模試も大事だけど、それ以上に過去問の学習が大事だから、並行して勉強していかなきゃ...
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模試でのシュミレーションした経験が役立った
30代男性