独学だから、非効率な勉強を極力避けるようにしたい...
意外と知られてないけど、各科目を3ジャンルに分類してジャンルごとでスケジュールをたてると勉強効果のすごく高いものとなるんだな。
社労士の試験は合格率が約6%と難易度の高い国家試験です。
不合格者に多い傾向として、試験合格までの道筋であるスケジュールをたてず、ただ闇雲に行き当たりばったりの学習で満足してしまうことです。
不合格になるのを避けたければ、テキストや過去問などの教材選びも大切ですが、計画的かつ最短合格するために試験スケジュールから逆算した勉強計画をたてるのも同じくらい大切です。
スケジュールを立てる上で、社労士試験の全10科目を3つに分類して、それぞれを集中して勉強をすることで勉強効率の高い試験対策が可能となり、最短合格への道が開けます。
この記事の監修社労士
社労士オフィスサンライズ
代表 石川誠也
- 愛知県社会保険労務士会所属(登録番号:23200053)
- 税理士事務所に勤務しながら独学で1年3か月勉強
- 社労士試験に合格後、社労士オフィスサンライズを独立開業
社労士(社会保険労務士)の試験合格までに必要な勉強時間(目安)
どのくらいの勉強時間が必要だったっけ...
長期にわたる勉強となるからこそ、合格に必要な勉強スケジュールを知っておくべきなんだな。
あくまで目安ですが、一般的に社労士の試験合格までに必要な学習時間(勉強時間)は800時間程度です。
開始時期や法律学習経験の有無などによって、あなたが一日に確保すべき勉強時間は異なります。
例えば、1月から勉強をスタートしたならば、試験が11月の第2日曜日なので、
- 800時間÷10ヶ月=約80時間/月
が必要となります。
社労士の合格を掴むための勉強手順
よ〜し、1日にすると約2.5〜3時間目安で計画をたてるぞ〜。
勉強スケジュールを適当にたてる前に社労士の合格を掴むために必要な勉強手順を知っておくべきなんだな。
社労士の試験スケジュールをたてることによって最大の効果を得るには、目安勉強時間数の情報だけで適当にスケジュールを組むのではなく、
- 本当に必要な勉強手順とは何か
を知ることです。
合格に必要な3つの勉強手順
- 過去問で基礎を固めて合格点をとる学習
- 模試で確かなアウトプット力を定着
- 事例問題(短答記述問題)で対応力をつける
過去問で基礎を固めて合格必要点をとる
最短合格するには、合格必要点をとるために勉強範囲に絞って基本事項の徹底理解に努めることが鉄則なんだ。
社会保険労務士試験は満点を目指す試験ではありません。
合格ラインは6〜7割のため、確実に合格必要点を取る勉強をする必要がありますが、社労士の試験は基本事項をしっかり理解していれば合格点を取れるように設計されています。
メモ
- 過去問を最大限活用し、共通となる基本事項や概念の理解の徹底に時間を割く学習がとても重要
模擬試験で確かなアウトプット力を定着
得意分野を伸ばすよりも弱点分野を徹底的に潰すために基礎を徹底的に学習し直す方が得点獲得効率が高いからなんだな。
点数が良いかどうかで一喜一憂するのではなく、模擬試験を利用する目的は
- 模擬試験データを利用して弱点の分析・対策をする
ことです。
模擬試験に取り組む時期は試験数か月前頃のいわゆる直前期が一番有効となります。
ポイント
- 模試はその時点での実力を把握するのに非常に有効なツール
- 把握だけにとどまらず、その後の学習に有効に活用できるかが重要なポイント
社労士試験で知っておくべき学習・勉強スケジュールは3つ
それで、どういう風に学習・勉強スケジュールをたてていけばいいの?
この3つは事業計画をたてるときにも使われる手法で、行動を促す現実的な勉強スケジュールが出来上がるんだな。
社労士の勉強期間は一般的に半年〜約1年にもおよびます。
合格に必要な勉強時間の目安800時間から単純に割った時間を目標にするだけでは、行き当たりばったりで闇雲に勉強するのと大差ありません。
経営計画も勉強スケジュールも作る目的は同じで
- いかに行動を促す現実的な内容となっているか
です。
ポイント
- 月・週・日別の3つに分けて勉強スケジュールを計画すべき
月別の試験勉強スケジュールを3つに分解して考える
あわせて、インプット期、アウトプット期、試験直前期の3つに分けて、それぞれの時期で大枠を知っておくと、より具体的な勉強スケジュールをたてるようになるんだな。
月別の試験スケジュールをたてていくなかで、より行動を促す計画とするには、具体的な内容としていかに落とし込めるかです。
そのためには、インプット期、アウトプット期、試験直前期の3つに分けて考えることが重要となります。
メモ
- インプット期(10〜3月)
- アウトプット期(4〜7月)
- 試験直前期(8月)
インプット期(10~3月)
10月〜3月のインプット期における学習としては、主に各科目の基本事項の徹底理解に努めるべきです。
この時期はまだ科目別学習段階のため、問題演習というよりは、知識の定着を課題にすべきです。
やるべきことは、各科目の基本事項を少しでもマスターできるように、過去問やテキストをフルに駆使することに尽きます。
その上で、
- 過去問で頻出論点や重要事項を把握し、そこを中心に学習する
- テキストの赤字や太字部分など、強調された箇所を中心に読む
の2点を意識して取り組んでください。
6ヶ月程度あれば、合格するための盤石な基盤を作れます。
アウトプット期(4~7月)
4〜7月のアウトプット期における学習は、問題演習を行って実力向上を図ると共に、知識をさらに定着させていく時期です。
過去問の回転数を高めて解いていくことに併せて、初見問題の対応力を高めるために模擬試験も受けることで、実力を養成していきましょう。
ポイントは、これまでに培ってきた知識を活かして問題演習に臨む過程で、
- 問題を早く正確に解く力をつける
- 苦手科目や苦手分野など、弱点の把握
の2点を意識しながら勉強することです。
早く正確に論点を掴むクセをつける意識で勉強すると試験本番で冷静に問題が解けるようになるんだな。
苦手科目や分野の弱点克服
アウトプット期(4~7月)は、実力を養成するのと同時に苦手科目や苦手分野の把握をし、弱点克服にも力を入れることが重要です。
- 過去問や模擬試験を何度も解き直す
- その中で苦手部分を把握し、重点的に学習する
だから、問題演習を繰り返す中で、何度も間違える問題をチェックすることなんだな。
ポイント
- 何度も解いて理解しているつもりでも、一定期間空けた後に再度解いて間違う場合は要注意
試験直前期(8月)
8月はいわゆる直前期で、最終確認を行う時期です。
各科目の基本事項や頻出論点の再確認、本番までをどう過ごすかといった最終調整がとても大事となります。
新しい内容のインプットは極力避けるべきです。
その時間を使うのであれば、これまで勉強してきた基礎知識を完璧にした方が、よっぽど得点力を高くなるはずなんだな。
ポイント
- 試験に対する不安も大きくなりがちな時期でオーバーペースで学習をしがち
- ただ、同様に体調や精神面で万全の状態にもっていくことも大切
- 試験当日に全力を出せるように事前準備に気を使うべき
週別の試験勉強スケジュール
次は週別のスケジュールだったな。....こちらも何をすればいいか全く思い浮かばない...
勉強できる時間が平日と休日とでは違うから、勉強する目的や目標をかえると効果的なんだな。
ポイント
- 平日と休日の2つに分けてスケジュールをたてる
平日
平日は社会人の方であれば、帰社後の時間や移動時間や待ち時間などのスキマ時間を活用した勉強が重要です。
平日は、無理のない範囲でテキストを読み、一問一答などを利用して暗記に注力しましょう。
それが積もり積もることで、あなたの実力を高めることに間違いなく繋がります。
ポイント
- 時間は有限
- 何かを犠牲にして、社労士の勉強時間に充てる必要があることを肝に銘じておくこと
- 社労士試験に合格するまでの期限付きだと考えて、テレビ視聴をやめる、寝る前に10分だけでも机に向かうなど、可能な範囲でできる限り勉強時間を作りだすこと
休日
休日は土日休みの方であれば、その2日間は勉強時間を多く確保しましょう。
そして、必ず目標を決め、問題演習に時間を割きましょう。
例えば、
- 目的:労働基準法の休憩時間に関する論点を理解をすること
- 午前中:労働基準法の休憩時間のテキストを読み進める
- 午後:午前中の分野の過去問を解く
といったように、何となく勉強を始めるのではなく、なぜこの勉強をするのか目的をもって勉強をすることが重要です。
メモ
- キーワードとなる概念を完全に理解する(目的を達成する)よう努めることが大切
- 一番勉強時間が確保できるタイミングなので、1日をどのように活用すべきか、目的をもって計画を立てるべき
日別の試験勉強スケジュール
日別は朝、昼、夜の3つに分けてスケジュールをたてれば良いってことなのかな。
日別で意識すべきは、朝、昼、夜の3つに分けてスケジュールをたてることです。
それぞれで、頭の活性度合いや勉強時間の確保がどれほどできるかなど、総合的に判断してどのタイミングで何をするのかを明確化させておくと、勉強をする際にムダな悩みを排除できるため、集中度が高まります。
ポイント
- 朝、昼、夜の3つに分けてスケジュールをたてる
朝
平日であれば少し早く起きて、問題を解いたりテキストを読みましょう。
また、休日はいつもより1時間でも早く起き、問題演習などをすると良いです。
昼
平日は昼休みを使って勉強しましょう。
1時間の休憩でもテキストを読んだり問題を数問解くことはできます。
1秒でも時間を確保して、社労士の勉強にあてるべきなんだな。
夜
平日は仕事がある場合は帰社後から就寝までを有効に使いましょう。
数時間は確保できるはずですが、疲れている場合はゆっくり休むことも必要です。
休日は夜型の場合はがっつり勉強するのも1つです。
勉強スイッチが夜の方が入る方もいるので、その場合は夜に十分学習しましょう。
社労士試験の科目は3つに分類すべき
だから、ジャンルごとで勉強を進めていくと科目どうしの関連性なども理解できて相乗効果を得られやすいんだな。
- 労働法系科目
- 社会保険法系科目
- 一般知識科目
の3つに分類した勉強によって、学んだ科目の知識を同分類の科目に活かせます。
そのため、分類せずに勉強するよりも、一石二鳥の効果を得られるようになります。
ポイント
- 分類ごとに一定の順番で学習することは、関連法令のつながりを理解する大きな手助けとなる
- バラバラに勉強するよりも高い連動性を発揮できるため、より効率の良い勉強が可能
労働法系科目→社会保険法系科目→一般知識系科目の順番で勉強すべき
ポイント
- 労働法系科目は残業代や有給休暇など従業員として働いている人を守るための法律であるため、1番身近な法律で理解しやすい科目だからこそ、初めに勉強すべき
- 一般知識系科目は配点割合が低いため、後回しでOK
- 労働法系科目→社会保険法科目→一般知識系科目が1番効率的な順番
まとめ
社労士の試験スケジュールから逆算して勉強計画をたてるためには
- 月、週、日別単位で必要な勉強時間を細分化する
- インプット期・アウトプット期・直前期の3期に分ける
によって逆算した勉強計画をたてるコツです。
試験スケジュールから逆算した勉強計画をしっかりとたてて、最短合格を目指して効率のよい勉強を行いましょう。