ひよこ鑑定士(初生雛鑑別師)は
- ひよこの性別を正確に判別するプロ
です。
ニワトリの雛は、性別によって飼育目的が大きく異なってくるため、ヒヨコの段階で雌雄を判別しなければなりません。
しかし、雄と雌の性差が非常に少なく、一般人では判別不可能なため、飼育元の養鶏場からひよこの性別を正確に判別できるひよこ鑑定士(初生雛別鑑定士)に仕事が依頼されます。
ひよこ鑑定士(初生雛鑑別師)とは
ニワトリの雛(ひよこ)は、オスなら食肉、メスなら産卵と雌雄によって飼育目的が異なるため、生まれてすぐに鑑別が必要となります。
しかし、ひよこの肛門を直接見て生殖突起の有無によって判別する「肛門鑑別」は、素人目にはほとんど違いが分かりません。
それが、熟練のひよこ鑑定士だと、1羽につき2〜3秒で鑑別できるため、飼育元の養鶏場から仕事の依頼がやってきます。
ひよこ鑑定士として一人前になるには
- 1時間で1000羽以上の雛を鑑別する集中力
- 長時間同じ姿勢での作業
- 目視で鑑別するため、視力の良さ
が必要となります。
ポイント
- ひよこ鑑別士(初生雛鑑別師)は国内で200人未満しか資格者がいない
- 高齢化により、その数は年々減少しているため、資格者自体が希少
ひよこ鑑定士(初生雛鑑別士)が活かせる仕事・年収
ひよこ鑑定士の仕事は
- 雛の雌雄を鑑別のみ
なため、とてもシンプルですが、シンプルだからこそ腕が問われます。
国内だと、手取りで月20万程度です。
以前は年収700万程でしたが、現在は400万稼げばひよこ鑑定士の中では高給取りと言えます。
年収が少ないように見えがちですが、仕事量が多い訳ではないためプライペードを満喫したり、他の仕事をして収入を増やしたりと自由な働き方が可能な職種です。
ポイント
- 海外では鑑別師の需要は高いので、アメリカやヨーロッパなら高い年収が貰える可能性が高い
- 日本人のひよこ鑑定士がベルギー、ドイツ、フランスなどの現地で数十人働いている
- 日本人の仕事に対する真面目さが評価されているのが需要の高い要因となっている
ひよこ鑑定士(初生雛鑑別師)の試験概要・難易度
試験概要はどうなっているんだろう...
しかも、養成所入所の年齢上限は25歳(高卒以上)なんだな。
ひよこ鑑定士の資格を取得には、
- 初生雛鑑別師養成所への入所
が必要です。
しかも受験資格があり、高卒以上の満25才まで、視力1.0(矯正可)以上ないと受験ができません。
受験資格 |
満25歳以下で、高等学校卒業者またはこれと同等以上の資格がある人 |
受験日 |
毎年月上旬 |
試験科目 |
学科考査、面接考査、書類審査 |
養成所への試験に合格すると
- 初等科(毎年4〜5月に開講して5ヶ月間)
- 特別研修科(2ヶ月間の短期集中型)
の2コースから選択して学んだ後、全国の孵化場で1〜3年程の実務研修を行います。
実務研修が終了後、本命の試験前に予備考査試験の合格が必要です。
制限時間内にひよこの雌雄を96%以上の精度で鑑別しなければならいため、難易度はとても高いです。
予備考査を合格して初めてひよこ鑑定士の資格(高等考査)を受験し、合格すると晴れてひよこ鑑定士(初生雛鑑別師)となれます。
ポイント
- 予備考査の合格率は50%以下、高等考査は約60%と難関
- 鑑別すれするほど正確性が増すので、徹底した実務訓練が合格への近道
ひよこ鑑定士(初生雛鑑別師)になるまでにかかる費用
入所試験 |
10,000円 |
初等科受講料 |
1,130,000円 |
予備考査 |
66,000円 |
高等鑑別師考査 |
75,000円 |
合計 |
1,291,000円 |
ひよこ鑑定士(初生雛鑑別師)になるには121万円が必要となります。
ただし、これはあくまで試験等の費用だけであり、養成所の近くへの引っ越しや研修場所までの交通費などを考えると
- 総合計で200〜400万程度
の費用となります。
晴れてひよこ鑑定士(初生雛鑑別師)となれば、プライペードを満喫したり、海外で仕事をすれば高年収が期待できるため、決して高い投資ではありません。