どのような試験対策をすればいいのか...
頻出論点の暗記を徹底的に、それ以外は深入りしない勉強方法が重要な科目なんだな。
労働安全衛生法科目の選択式試験で2問とも外してしまうと労働基準法で3点満点を取らないと足切りとなり、不合格が決定してしまいます。
この最悪の事態を避けるには、労働安全衛生法科目で確実に1点は選択式試験で獲得することにつきます。
しかし、労働安全衛生法科目で得点を獲得する勉強方法は難しくなく
- 基礎論点の繰り返し学習
すれば誰でも攻略可能科目です。
社労士試験における労働安全衛生法の難易度(レベル)
労働安全衛生法の難易度(レベル)は
- 普
です。
難易度(レベル)は高くないものの、試験範囲全てを暗記するのは得策ではありません。
なぜなら、労働者安全衛生法は細かな論点が多数存在するため、重箱の隅をつつくような分野にまで深く入り込んでしまうと、時間対得点効果が非常に効率が悪くなってしまうからです。
だからこそ、頻出論点に勉強範囲の的を絞った学習が重要となります。
労働安全衛生法の勉強範囲と配点
問題数と配点
- 選択式:問題数は5問、配点は3点
- 択一式:配点3点
労働安全性衛生法は労働基準法から派生して生まれた科目であるため、選択式・択一式のどちらにおいても労働基準法とセットで出題されます。
たしか、労働基準法・労働安全衛生法は救済がほぼ入らない科目だったな...
これらを確実に得点して足切り回避できるかがとても重要なんだな。
労働安全衛生法の特徴
でも難問に惑わさることなく、基本論点の徹底学習が結局は一番重要なんだな。
労働安全衛生法ではほとんどの受験生が解けない難問奇問が1題は必ず出題されます。
マニアックな論点まで勉強するのは時間対得点効果が非常に悪いため、深追いするのは社労士試験を合格する上では得策ではありません。
正答できるかどうか分からない難問奇問の1題を正答するために勉強時間を割くよりも
- 基本論点を徹底的に強化して取りこぼしを防ぐ
べきです。
そして、余った時間を他科目の学習に使った方が合格可能性は明らかに高まります。
また、得点しなければならない基本論点は用語の定義、数字(人数等)、義務か努力義務かなどの箇所が問われることが多く、繰り返し学習による暗記で対応が可能です。
ポイント
- 難問奇問の論点はほとんどの受験生が解けないため、合否には全く影響しない
- それよりも、誰もが解ける基本論点は絶対に落とさないこと
- しかも、労働基準法のような判例を読み解き考え方させる問題は出題されないため、繰り返し学習による暗記で対応可能
出題傾向からわかる頻出論点
総則
労働安全衛生法は範囲が広いわりに出題数が少なく、難問も出題され、長期受験生の特徴として細かい論点に入りすぎる傾向があります。
総則の学習におけるポイントは
- 目的条文をしっかり理解する
- 用語の定義は明確にする
の2つです。
ポイント
- 目的条文:法律の全体を写しだしてくれる存在で基礎部分にあたるため、必ず理解しておくべき
- 用語の定義は正確に覚える
用語の定義を正確に覚える
だから、他の科目と同じような用語は比較しながら理解・暗記することが重要なんだな。
労働安全衛生法は受験生が誰も解けないような問題をほぼ毎年かならず出題されるなかで、用語の定義は
- 暗記さえすれば必ず得点できる論点
なため、確実に落とせません。
例えば、労働安全衛生法上の事業者と労働基準法上の使用者の定義は明確に異なり、前者は会社を後者は会社の課長クラスまでを指します。
理由は、労働基準法では対象範囲を広くしておくことで、規制の対象に含めることができ、ひいては労働者の保護になるためです。
事業者と使用者以外にも、労働災害と業務災害、継続か通算か、当日か翌日か、当月か翌月かなどは超頻出です。
他の科目とで頭の中がごちゃごちゃになっていると感じたら、得点を伸ばすチャンスが眠っています。
ポイント
- 社労士試験の出題傾向として、他の科目の似ている部分を何度も問う傾向がある
- だからこそ、用語の定義はしっかり押さえておくべき
- 他の科目と横断した学習をすることで実力がメキメキ伸びる
- 事業者と使用者の問題が出題傾向としては圧倒的に多い
健康保持増進ための措置
健康保持増進のための措置のポイントは
- 作業環境測定
- 健康診断等
の2つです。
ポイント
- 健康診断等の方が出題頻度は高め
- しかも、頻出論点は限られているため、重点的に学習して必ず得点すべき分野
作業環境測定
選択式(平成16・29年度)、択一式(平成16・23・25年度)出題。
・作業環境測定は実施の指示は誰ができるのか?
・従わなかった場合は罰則はあるのか?
・作業環境測定の結果、講じる措置は努力義務か義務か?
の3点は、択一式試験で問われた論点です。
聞きなれない言葉ではありますが、条文数も少ないうえに健康診断等の方が圧倒的に範囲も出題頻度も高いので過去出題論点に絞り込み、深入りは禁物です。
健康診断等
7つの頻出論点
- 健康診断の種類
- 健康診断の対象者
- 実施者(派遣労働者の場合は、一般健康診断は派遣元、特殊健康診断は派遣先が行う)
- 罰則
- 届出
- 面接指導
- ストレスチェック
健康診断の種類
各診断の対象者は誰なのかはよく問われる論点だから正確に覚えるべきなんだな。
社労士試験の労働安全衛生法において、健康診断の種類ごとに対象者を正確に暗記しておくことは得点力アップに直結します。
暗記のコツは
- 対象者が重なるもの
- 対象者が重ならないもの
の2つに分類した上で内容を整理することです。
4つの頻出論点
- 一般健康診断
- 特殊健康診断
- 臨時の健康診断
- 自発的健康診断
罰則
頻出論点の数は少ないから、必ず暗記しておくべきなんだな。
ポイント
- 罰則の適用条件を暗記すべき
- 健康診断の結果を通知しなかった事業者、計画の届出を行わなかった事業者、健康診断の結果を通知しない場合等の3つ
- その際に50万円以下の罰金が科せられる
届出
届出についてはどうなんだろう...
ポイント
- 健康診断結果の報告:常時50人以上の労働者を使用する事業者は遅滞なく、定期健康診断報告書を所轄労働者規準監督署に提出が必要
- ストレスチェックにおける検査及び面接指導結果の報告:常時50人以上の労働者を使用する事業者は検査結果等報告書を所轄労働基準監督署長に提出が必要
- 特に、常時50人以上の人数はどちらも同じである点は必ず暗記しておくべき
長時間にわたる労働に関する面接指導等
面接指導の問題もたしかよく問われるって聞いた気がする...
長時間労働が社会問題となっている現代において、労働者を守るために専門家が手を差し伸べられるようになっているんだな。
ポイント
- 休憩時間を除き1週間あたり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1月あたり80時間を超えた
- 疲労の蓄積が認められる
- 本人の申し出
- これら3つの場合には面接指導の実施が必要
- さらに、産業医から面接指指導の受診勧奨ができる
ストレスチェック
どんな論点が出題されるんだろう...
平成27年12月施行だから、まだ出題実績が少ない分野でもあるんだな。
ポイント
- 実施する事業所の規模は、常時50人以上の労働者がいるかどうか
- 義務ではないため、受診するかどうかは労働者に委ねられる(罰則もない)
- ストレスチェックは平成27年12月から施行の為、他の論点と比べ、過去問数が少ない
- 上記の基本論点をしっかり暗記しておけば解答できる
労働者の危険又は健康障害を防止するための措置
労働者の危険又は健康障害を防止するための措置における頻出分野は
- 特定元方事業者等の講ずべき措置
以外から出題されることはほとんどないため、当該分野を重点的に学習すべきです。
主な論点は
- 協議組織の設置及び運営
- 作業間の連絡及び調整
- 作業場所を巡視
- 関係請負人が行う労働者の安全又は衛生の為の教育に対する指導及び援助
- 仕事を行う場所が仕事をごとに異なることを常態とする業種で、機械、設備等を使用する作業に対し関係請負人が講ずべき措置についての指導を行う
- 上記に掲げるもののほか、当該労働災害を防止するため必要な事項
の6つです。
特定元方事業者は、その労働者及び関係請負人の労働者の作業が同一の場所において行われることによって生ずる労働災害を防止するために、作業期間中少なくとも1週間に1回、作業場所を巡視しなければならない。
参照過去問 平成27年択一式
問われる箇所には傾向があるから、過去問を繰り返し解くのがおすすめなんだな。
ポイント
- 選択式試験で平成29年出題、択一式試験では、特定元方事業者等の講ずべき措置以外は出題頻度が低い
- 択一式試験でキーワードを変えて出題されることが多いため、過去問を徹底研究すれば得点力がアップする
-
-
社労士(社会保険労務士)試験(択一式)過去問の正しい解き方【合格マル秘テク】
独勉クン択一式の過去問を繰り返し解いて、正答は覚えた... 過去問を解く意味がもうなくなった気がする... 択一式の過去問は、選択肢毎の正誤を覚えてからが本当の勝負なんだ。 過去問こそが最高のテキスト ...
機械等並びに危険物及び有害物に関する規制
得点効果があまり期待できないから、基礎論点さえ抑えておけば問題ないんだな。
機械等並びに危険物および有害物に関する規制は
- 機械等に関する規制特定機械等の検査(定期自主検査、製造等に関する規制)
- 危険物及び有害物に関する規制(製造等に関する規制)
を抑えておけばOKです。
ポイント
- 出題頻度が低い論点であるため、深入りは禁物
労働者の就業にあたっての措置
労働者の就業にあたっての措置における頻出分野は
- 特別教育
です。
そのため、特別教育の論点を中心に学習していく、その他論点に勉強範囲を広げていくことが大事です。
主な論点は
- 安全衛生教育
- 特別教育
- 職長教育
- 就業制限
の4つです。
特別教育とは
- フォークリフトやクレーンの運転業務、または酸素欠乏危険作業の業務などの49業務は、安全又は衛星のための特別な教育が必要
- 受講者、科目との記録を作成し3年間保存が必要。特別教育以外の安全衛生教育においては記録の保存は不要
事業者は、建設用リフトの運転の業務に労働者を就かせるときは、その事業に関する特別の安全衛生教育を行わなければならないが、その業務に関する特別の安全衛生教育を行ったときは、当該教育の受講者、科目等の記録を作成して、3年間保存しておかなければならない。
参照過去問平成22年度択一式試験から抜粋
覚えるべきポイントが分かっている暗記もしやすいな…
ポイント
- 特別教育は最頻出論点なので、重点的に勉強すべき
- 就業制限は難問が出題される傾向があるが、何問は合否に直接影響しない
- 基礎論点を確実に得点することが合格につながる
監督等
監督等における主な論点は
- 計画の届け出
- 厚生労働大臣の審査
- 労働者の申告等
の3つです。
監督等とは
- 労働安全衛生法88条第1項ただし書の規定によって労働基準監督署長の認定を受ける必要がある
- 3年ごとにその更新が必要(更新しないと効力を失う)
- 認定事業場において安衛則87条の措置を行わなくなった時は、遅滞なくその旨を所轄労働基準監督署長へ届け出が必要)
労働安全衛生法88条第1項ただし書の規定による労働基準監督署長の認定は、3年ごとにその更新を受けなければ、その期間の経過によって、その効力を失う。
参照過去問平成18年度択一式試験から抜粋
基礎論点を確実に得点することの大事さがなんとなく分かってきたぞ…
基礎論点を完璧にすることこそが得点力アップの底上げにつながるんだな。
ポイント
- 出題頻度は低いため、学習する優先順位としては後回しでOK
- ①届出はどこに?何日前に?(例 30日前・厚生労働大臣)、②報告はどんなときに?(例 労働者が急性中毒で死亡した場合等、遅滞なく所轄労基署長へ)がこの章で確実に記憶したいポイントです
- 安衛法の監督等の学習補助に労働衛生情報センターを使うと便利
社労士労働安全衛生法科目における勉強方法のコツは4つ
得点を獲得するための勉強方法のコツって何だろう...
試験範囲が広い割に出題が少ないから、深い入りせず基礎論点の徹底こそが勉強方法の最大のコツなんだな。
労働安全衛生法は勉強範囲が広い割には出題がわずかなため、深入りしすぎるとドツボにはまる科目なことから得意とする社労士受験生は少ないのが実態です。
労働安全衛生法に多くの勉強時間を割くのは得策ではないことが明らかだからこそ、
- 頻出論点だけに絞り込み確実な暗記
こそが勉強方法最大のコツです。
4つのコツ
- 基礎論点の徹底学習
- 安全衛生法は選択式試験での得点が極めて重要
- 重要な用語や数値の暗記
- 目的条文の理解
基礎論点の徹底学習
社労士受験生の誰も見たことがない難問奇問は毎年のように出題されます。
しかし、多くの受験生が正答できない問題であるため、合否には全く影響を与えません。
逆に、基礎論点は合格ゾーンにいる受験生ほとんどはほぼ100%正解する
- 絶対に落としてはいけない
問題だからこそ、基礎論点の徹底学習こそが労働安全衛生法では重要です。
ポイント
- 基礎論点の徹底こそが合格への近道
- 択一式試験は10問中4問以上正解しないと足切りで不合格となる
- 労働基準法科目で難易度の高い事例問題が択一試験で出題されるため、安衛法の基礎点を確実にとれると合格可能性がぐっと高まる
安全衛生法は選択式試験での得点が極めて重要
選択式試験は5問中2問が安衛法から出題されます。
しかも、労働基準法とあわせて5問中3問以上正解しなければ足切りとなり、不合格となってしまいます。
基礎論点を徹底学習によって、1or2問をもぎとれるかが足切りを回避できるかに直結するため、安全衛生法科目では
- 選択式試験での得点獲得がとても大切
です。
選択式試験はキーワードを空欄にして解かせる問題で択一式試験はキーワードを変えて出題されます。
ポイント
- 安全衛生法の選択式試験は労働安全衛生法で頻出の最高裁判例からは出題されない
- しかも、条文ベースでの出題がメインなので時間対得点効果が高い
重要な用語や数値の暗記
過去問を解きながら、問われている数値を覚えて
安全衛生管理体制における
- 統括安全衛生管理者
- 安全管理者
- 衛生管理者
- 安全衛生推進者
- 衛生推進者
- 産業医
- 作業主任者
の7人です。
ポイント
- 覚えるべき数値のポイントは、選任する人数、専属や専任の要件、専任期日、届出、資格要件、巡視義務の6つ
- 過去問で実際に解きながら、上記6つのポイントを暗記するのが効率的
目的条文の理解
目的条文を抑えることは労働安全衛生法の全体像を把握することにもつながるから、とても大切なんだな。
ポイント
- 第一条(目的条文)はどこを空欄にされてもおかしくないほど頻出論点
- 本試験当日に自信をもって受験できるように繰り返し暗記すべき
- 安全衛生情報センターHPは学習にとても使える
まとめ
だから、基礎論点だけを何度も何度も復習してほしいんだな。
労働安全衛生法科目の選択式試験で2問とも外してしまうと労働基準法で3点満点を取らないと足切りとなり、不合格が決定してしまいます。
この最悪の事態を避けるには、労働安全衛生法科目で確実に1点は獲得することにつきます。
ただし、労働安全衛生法科目で得点を獲得する勉強は難しくなく
- 基礎論点の繰り返し学習
すれば誰でも攻略可能科目です。