土地家屋調査士って何をする人なんだろう...
土地家屋調査士は、不動産の表示に関する登記の専門家なんだな。
土地家屋調査士は、弁護士、司法書士、弁理士、税理士、行政書士、社会保険労務士、海事代理士と共に職務上請求権が認められている8士業の1つです。
試験難易度が高い国家資格ですが、合格すれば、土地家屋調査士のみ活躍できる土地や建物の不動産の表示に関する登記申請業務があります。
個人、法人に関わらず業務依頼があり、顧客の幅はとても広く、なおかつ一定数の仕事は存在するため、独立開業され大活躍している方も多く存在します。
独占的に土地や建物の関する表示の登記申請を行うことができ、さらには独立開業も可能であり生涯的にも非常に有意義な資格です。
土地家屋調査士とは
土地家屋調査士は
- 他人から依頼を受けた土地や建物の不動産の表示に関する登記申請を行う専門家
です。
例えば自宅を改築する場合、法務局に、改築した自宅はどこにあり、面積はどのくらいで、どのような形状で、どのような用途で使用するか等を法務局に登記申請する必要があります。
そして登記申請方法は、口頭で法務局に行うのでなく、書類や図面を作成し提出することによって、登記申請しなければなりません。
しかし、法務局に登記申請する書類や図面を作成するのは、複雑で専門的な知識も必要ですし、面積や形状を測量するには、機材も技術も求められます。
そのため、あなた自身が法務局に登記申請する書類や図面を作成するのは、事実上不可能です。
土地家屋調査士はあなたに代わり、専門的な知識や技術を活かしスムーズに登記申請する書類や図面を作成し法務局に提出します。
しかも、このような依頼を受けて、あなたに代わり法務局に、土地や建物の不動産の表示に関する登記申請が行えるのは土地家屋調査士だけです。
土地の権利に関する部分の申請は、土地家屋調査士ではできません。
土地家屋調査士の年収、就職先、独立開業
土地家屋調査士の資格がとれたら、どれくらい年収上がるんだろう...
土地家屋調査士の一般的な年収は
- 300万円~500万円
です。
未経験で入社すると年収は300万円前後であり、他の業種と比較しても平均的な年収ですが、社内でキャリアをつみ、実力をつければ年収が1000万円近くまでに昇給する可能性は大いにあり得ます。
就職先としては、測量会社・建設業界の企業・土地家屋調査士事務所などがあげられます。
また測量士の年収と比較すると、不動産の表示に関する登記申請を独占的に行える土地家屋調査士の年収の方が高くなる傾向にあります。
独立開業
土地家屋調査士の独立開業事情はどうなっているのかな...
独立開業によって、顧客の範囲を広げることにより、
- 年収1000万円以上を稼ぐ
ことも可能です。
もし、土地家屋調査士として独立開業を将来的に考えるならば、スキルアップが望める職場を探し就職すべきです。
土地家屋調査士の業務は、多くの機材や道具を必要としないために、多額の開業資金を必要としません。
そのため、数年間ほど勤務し、経験やキャリアを積み、実力をつければ独立開業しやすい仕事となります。
土地家屋調査士の試験概要・難易度
土地家屋調査士の試験概要はどうなっているんだろう...
土地家屋調査士試験の最大の難関は筆記試験なんだな。
土地家屋調査士試験は
- 筆記試験が毎年10月中旬
- 口述試験(筆記試験合格者対象)翌年1月中旬
に行われます。
そして口述試験も合格すると、土地家屋調査士を取得できます。
筆記試験は、測量士・測量士補・一級建築士・二級建築士の資格のうちいずれかに合格していれば、午前の部の筆記試験が免除されます。
これらの資格の中で、最も取得しやすいのが測量士補です。
そのため、大半の受験生が例年5月に行われる測量士補の試験に合格後に、土地家屋調査士試験の受験が大半であり、午前の部の試験は9割以上の受験生が免除を受けています。
筆記試験の後に行われる口述試験は、本人確認のようなもので受験すればほぼ合格できる試験です。
内容 |
筆記試験 |
口述試験 |
受験資格 |
なし |
筆記試験合格者のみ |
試験実施年月日 |
例年10月第3日曜日 |
例年1月中旬 |
試験時間 |
午前の部:午前9時30分~午前11時30分 |
15分程度 |
試験内容 |
午前の部:平面測量10問/作図1問 |
業務に必要な知識についての面接 |
受験料 |
8300円 |
|
合格率 |
約9% |
ほぼ合格 |
合格発表 |
例年1月上旬 |
例年2月中旬 |